答えが出ない夜に誰かへ相談したくなるのは、性格ではなく情報不足が原因です。 相手の気持ちも未来も見えないまま考え続けると、人は同じところを回ります。そういう夜に必要なのは答えではなく、終わり方です。 使ってよい時間、使ってよいお金、そして「今日は決めない」を先に置くと、答えが出ないままでも夜は終わります。
寝るつもりで電気を消して、それから一時間くらい経っています。
途中で一回起き上がって、水を飲みました。飲みながら、たぶん何かを検索していました。検索した言葉は、あまり覚えていません。
この記事は、その夜の入口です。
なぜ、答えを探すほど眠れなくなるのか
探しているものが、今夜は手に入らないものだからです。
相手が何を考えているかは相手にしか分かりません。未来のことは誰にも分かりません。手に入らないものを探すのに使った時間は、そのまま減ります。
眠れない原因は、悩みそのものではないかもしれません。「答えを出さないと、次へ進めない」という思い込みのほうです。
だから探します。相手の気持ちを、未来を、正解を。探しているあいだは、何かをしている感じがします。 ベッドの中で三時間検索するのは、じっとしているより行動している気がする。
これは、あなたの努力が足りないという話ではないです。 むしろ逆で、取りに行く力が強い人ほど、この夜が長くなります。
だから、この記事では「考えるのをやめましょう」とは書きません。たぶん、やめられないので。
かわりに、終わり方を先に置きます。
「誰かに相談したい」は、3種類に分けられる
「相談したい」は一つの気持ちに見えますが、中身は「答えが欲しい」「話を聞いてほしい」「自分で決めたくない」の3つに分かれます。 そして3つは、向いている相手が違います。
| いまの状態 | 欲しいもの | 返されるとつらいもの |
|---|---|---|
| 答えが欲しい | 事実の確定 | 共感だけ |
| 話を聞いてほしい | 受け取ってもらうこと | 正論 |
| 自分で決めたくない | 背中を押す言葉、または決めなくていい理由 | 「で、どうするの」 |
1|答えが欲しいとき
事実を確定させたい、という状態です。
相手はどう思っているのか。あのメッセージはどういう意味だったのか。知りたいのは情報で、欲しいのは確定です。
このとき、共感だけを返されると物足りません。「つらかったね」ではなく、「で、どうなの」が知りたいので。
2|話を聞いてほしいとき
答えはいりません。
いま抱えているものを、誰かの前に出したい。出せば少し軽くなることを、たぶん経験で知っています。
このとき、正論を返されると傷つきます。間違ったことを言われたからではなくて、渡したかったものが受け取られなかったからです。
3|自分で決めたくないとき
これがいちばん言いにくいやつです。
本当は、自分の中でもう答えが出ています。ただ、それを自分で決めたくない。背中を押してほしいか、あるいは「決めなくていい理由」が欲しい。
このとき、「で、どうするの」と聞かれると黙ってしまいます。それが分かっていて聞けないから、夜になっているので。
相談相手は、3つのどれかで変わる
答えが欲しいときに話を聞いてもらっても、物足りない。話を聞いてほしいときに正論を返されると、傷つく。決めたくないときに決断を迫られると、黙る。
夜中に相談してうまくいかなかったことがあるなら、相手が悪かったのではなく、組み合わせが違っただけかもしれません。
一度、いまの自分がどれなのか、置いてみてください。3つのうち2つ、ということもあります。それでいいです。
わたしは、この分け方をしたときに少しほっとしました。うまく言えなかったのは、言葉が足りなかったからではなく、中身が混ざっていたからだったので。
夜になると、悪いほうへ考えてしまうのはなぜか
夜は、判断に使える材料がいちばん少ない時間帯だからです。
昼なら、相手が仕事中であることも、電車に乗っていることも見えます。夜は何も見えません。見えないまま、手元にある小さな材料——既読の時刻、文面の長さ、いつもと違う言い回し——を何度も並べ替えることになります。
材料が足りないまま考え続けると、人は同じところを回ります。
そして、回っているあいだは回っていることに気づきにくいです。毎回、新しいことを考えている感じがするので。
思い当たる方は、たぶん、けっこういます。
場面別|いまの状態から、読む記事を選ぶ
夜の中身は、人によって違います。具体的な場面から読んでもらったほうが早いと思うので、分けて書いてあります。
| いまの状態 | 読む記事 |
|---|---|
| 誰かに相談したい。でも誰に相談すればいいか分からない | 誰かに相談したい夜の相談先4つ|無料の窓口と有料の違い |
| 既読がつかない。返信が来なくて何度も確認してしまう | 既読がつかない夜の不安|何度も確認してしまう理由と3つの対処法 |
| 相談できる友達はいる。でも、この話だけ出せない | 友達に相談できないとき|話しにくい3つの理由と、ほかの相談先 |
| 「気にしすぎ」と言われて、飲み込んだ | 「気にしすぎ」と言われたとき|傷つく理由と、やること3つ |
| 決められないまま、朝が近づいている | 準備中 |
| 同じことを、何度も考えてしまう | 準備中 |
どれも、答えは書いていません。 書いてあるのは、その場面で何が起きているかと、そのとき自分でできることです。
相談する前に決めておく3つのこと(時間・お金・決めない)
何をするかより先に、終わり方を決めます。 決めるのは、今夜使ってよい時間、今夜使ってよいお金、そして「今日は決めない」の3つです。
先に置く理由は二つあります。
一つ目。終わりが決まっていないものは、終わりません。 検索も、考え事も、誰かに相談することも、全部そうです。始めるのは簡単で、止めるほうがずっと難しい。
二つ目。夜のうちに決めた「終わり」は、たいてい守れます。 守れなくても、決めたこと自体は残ります。決めていない夜と、決めて破った夜は、翌朝がぜんぜん違います。
1|今夜使ってよい時間
何時になったら閉じるか。途中でもいいです。話しきれなかったことは、たいてい明日も残っています。 残らなかったなら、今夜のうちに片づいたということです。
2|今夜使ってよいお金
有料のものを使うなら、先に上限を決めます。「やってみて、必要なら足す」は、夜には向きません。判断する力がいちばん落ちている時間だからです。
3|今日は決めない、と決める
これがいちばん効きます。
「決めない」は、先延ばしとは違います。 今日は決めないと決めるのは、それ自体が一つの決定です。
誰かに相談したあと、その場の勢いで送ってしまったメッセージ。あれは相談の結果ではなくて、終わり方を決めていなかった結果だと思っています。
誰の言葉を借りてもいいけれど、最後の決定まで渡さなくていいです。
知らない人に相談する、という選び方をするなら
3つ目の選択肢として、あなたを知らない相手に、時間を決めて話すという形があります。友達でも家族でもない相手に、終わりの時刻を決めて相談する。電話やチャットの相談は、そこに入ります。
向いているかどうかは、人によります。そして、今夜の状態にもよります。
使う前に決めておいたほうがいいことが、いくつかあります。金額のこと、持って帰るもののこと、終わったあとのこと。そこは、別のところにまとめました。
ココナラ電話占いの使い方|初めての流れと、かける前に決める3つ
使う前提の記事ではありません。 読んだうえで「今日はやめておく」と決められるように書いてあります。
答えが出ないまま朝が来ても、大丈夫にする方法
今夜、答えは出ないかもしれません。
相手がどう思っているかは相手にしか分かりませんし、未来のことは誰にも分かりません。分からない欄を、正しくない形で埋めないほうが、本当のことには近いです。
分からないままでもいいです。
明日、起きて、水を飲んで、たぶんまた同じことを考えます。それでも、昨夜より材料が一つ増えています。
今夜、自分で終わりを決めた、という材料が。
おやすみなさい。